企業年金の「非課税枠」が使えないのは本当か?

鎌田相続税理士事務所|立川相続行政書士事務所

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企業年金の「非課税枠」が使えないのは本当か?通達に縛られた実務の落とし穴を解き明かす


高幡不動尊の五重塔が夕日に映える季節となりました。日野市の「鎌田相続税理士事務所」代表、税理士の鎌田健吾です。



大手企業にお勤めだった方の相続において、大きな論点となるのが「企業年金(確定給付企業年金:DB)」の扱いです。特に、「年金をもらい始めてから亡くなった場合、死亡一時金に500万円の非課税枠は使えない」という解説を、ネットや書籍で目にされた方も多いのではないでしょうか。


しかし、私はあえて申し上げます。それは「法律の構造」と「実務の慣習」を混同した、不正確な解釈である可能性が高いのです。


なぜ、多くの専門家が「非課税枠なし」と答えるのか

これには、相続税実務に潜む「通達の読み替え」と、それに対する専門家の「過度な安全側解釈」という背景があります。


1. 法律(条文)は「退職金優先」を謳っている

まず、上位規範である法律を見てみましょう。相続税法第3条第1項第6号(年金受給権など)には、次のような一文があります。


「……(第一号から前号までに掲げるものに該当するものを除く。)」


これは、「中身が退職金(2号)であるなら、形式が年金であっても2号を優先しなさい」という法律の鉄則を示しています。


2. 通達による「強引な読み替え」の弊害

ところが、実務の指針となる「基本通達3-46」では、「退職年金を引き継ぐ権利は6号(非課税なし)とする」という旨が記されています。
これは税務当局が「年金でもらい続けるなら、もはや退職金ではなく運用資産に近い」と強引に定義したものですが、本来の法律の意図からすれば少し不自然な解釈です。


3. 実務家の「拡大解釈」という落とし穴

最大の問題は、多くの実務家(税理士)がこの不自然な通達をさらに広げて解釈し、「受給権が6号なら、それを一括でもらう一時金も6号(非課税なし)だろう」と思い込んでしまっている点にあります。これは、納税者の正当な権利を損なう「思考停止」と言わざるを得ません。


鎌田相続税理士事務所が「非課税枠あり」と判断する根拠

私は、表面的な通達の字面に縛られるのではなく、法律の本来の姿と、別の救済規定である「基本通達3-47」を重視します。


「一時金」は退職金の精算である

遺族の方が一括で受け取る「死亡一時金」は、定期金(年金)としての性質を失い、本来の「未受給退職金の一括精算」という性質に戻ります。


通達3-47には、「年金の形をしていても、本質が退職金なら2号(退職金)として扱いなさい」という引き戻しのルールがあります。これに基づけば、一時金受給の場合は堂々と「500万円 × 法定相続人の数」の非課税枠を適用できるのです。


「じっくり話を聴く」ことで守れる財産があります

日野市や立川市にお住まいの元会社員の方々の相続では、この企業年金の扱いだけで、相続税が数百万円変わることも珍しくありません。


当事務所では、以下のような「実務のディテール」を徹底しています。
規約の精査: 特定の会社の名称に頼らず、その年金基金の規約を直接取り寄せ、給付の法的性質を一件ずつ確認します。
書面添付制度の活用: 申告書には「税理士法第33条の2」に基づく書面を添付し、なぜ非課税枠を適用したのかという論理的な根拠を税務署にあらかじめ明示します。


ネットの「一律な答え」で諦める前に、ぜひ一度、当事務所へご相談ください。


高幡不動尊のふもと、一階の路面店でお待ちしております。専門的なロジックを背景に持ちながらも、皆様には一番分かりやすい言葉で、納得のいく相続をサポートいたします。

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