月次推移表は経営分析、利益予測や税額予測をする上で非常に重要な帳票です。

 また、毎月計上されているはずの売上・経費の漏れや二重計上を防止するためにも非常に重要な帳票です。

 というわけで、今回は月次推移表が利用しやすい設計になっているかという観点から、クラウド会計システムを採用することが非常に重要になってきます。

 

やよい会計オンライン

 損益レポートというメニューの中に、損益科目別損益取引先別損益、という三種類の帳簿が備わっています。

 グラフも出たりして、また、取引先別損益という形では勘定科目を細部にドリルダウンして、分析やチェックに役立てることが可能です。さらに、科目別損益のグラフをクリックすれば、補助科目別損益も展開されます。

 また、月ごとの科目の数値をクリックすれば総勘定元帳取引先元帳に入ることができ、修正等も可能です。

 デメリットは、第1にCSVもしくはPDFデータをダウンロードできないことです。したがって、プリントアウトしたい場合も画面コピーをSnipping Tool等で切り出してから印刷しなければなりませんし、分析や予測のために表をExcelで加工することもできません。

 第2に貸借対照表の月次推移は表示できないことです。貸借対照表は事業体の一定時点の財務状況を表示するものであるため、推移を表示する必要が無いと判断したのかもしれませんが、例えば、消込し忘れたせいで増加してしまっている売掛金が過去のどの時点で発生したものなのかなどをチェックする際等に重要になってきます。

 

[レポート・帳簿]メニューの基本的な使い方

 

freee

 個人事業主用の場合、月980円のプランでは損益レポートとしてタグ(freeeには補助科目という概念がないので補助科目とほぼ同じ役割です)なしの月次推移表が表示されます。正確に言うと、タグでの表示はされますが、勘定科目の内訳としてタグが表示される訳ではなく、タグそのものの推移が表示されるため見づらいです。こちらはグラフも出てやよい会計オンラインと同じようなイメージですが、CSV・PDFでダウンロードすることが可能です。また、貸借対照表の月次推移は表示されません。

 月1,980円以上のプランの場合は、損益計算書貸借対照表それぞれ月次推移が表示され、損益レポートとは異なり、勘定科目の内訳としてタグが展開されるので、金額が大きい勘定科目の推移を細かく分析したいときに便利です。また、CSV・PDFでダウンロードすることが可能です。

 また、やよい会計オンラインと同様、月ごとの科目の数値をクリックすれば総勘定元帳取引先元帳に入ることができ、修正等も可能です。

 

損益レポートの見方と活用アイディア

月次推移(損益計算書・貸借対照表)を確認する 

 

MFクラウド会計

 月800円のプラン(個人事業主のみ)も、月1,980円のプランも月次推移表については同一の機能です。

 そして、月800円のプランもFreeeの1,980円のプランと同様に損益計算書貸借対照表それぞれ月次推移が表示され、補助科目も表示され、金額が大きい勘定科目の推移を細かく分析したいときに便利です。Freeeと同様、CSV・PDFでダウンロードすることが可能です。また、上記2社と同様、月ごとの科目の数値をクリックすれば総勘定元帳取引先元帳に入ることができ、修正等も可能です。

 デメリットとしては、細かいことですが貸借対照表が先に表示されてしまうことです。推移表については貸借対照表よりも損益計算書の方が使用頻度が圧倒的に高いので、損益計算書を先に表示していただきたいところです。

 

「残高試算表・推移表・前期比較」の使い方

 

結論

 月次推移データを加工して分析したり、金融機関への融資申し込み等に使用したい場合は、freeeMFクラウド会計をおすすめします。

 クラウド会計システム上でグラフ等で視覚的に月次推移を確認したい方はやよい会計オンラインがおすすめです。

 個人事業主の場合で、補助科目タグ)の推移も含めて確認したい方は、freeeが月1,980円に対しMFクラウド会計が月800円と月1,100円の価格差があるので参考にしてください。

 

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